ブランク20年からストリートピアノへ|上がりまくった初挑戦と飛び込み演奏までの道

ストリートピアノ挑戦ガイド

YouTubeでストリートピアノの動画を見ていると、胸が熱くなりませんか?「自分もあんなふうに人前で弾いてみたい」――そう思いながら、私も長い間ただの“観客”でした。ピアノを弾いていたのは何十年も前のこと。近くにストリートピアノもなく、「もう弾く機会はないかもしれない」と半ば諦めかけていました。

ストリートピアノ

そんな私にチャンスが訪れたのは、ショッピングモールの期間限定イベント。昔よく弾いていた「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」と「春よ、来い」を練習し、楽譜を握りしめて会場へ向かいました。ところが、実際にピアノの前に座った瞬間、心臓はバクバク。手は震え、頭は真っ白になりました。それでもなんとか最後まで弾ききると、思いがけず温かい拍手が待っていました。


挑戦してわかった、たった3つのこと

① 楽譜は「保険」と割り切る

初初挑戦のときは楽譜を持って行きましたが、緊張で目が泳ぎ、譜面どころではありませんでした。そこで学んだのは、楽譜はあくまで保険として持ち、できるだけ暗譜すること。曲を完全に覚えていなくても、メロディの流れと左手伴奏のパターンだけ押さえておけば、途中で間違えても弾き続けられます。

② ミスより「止まらない勇気」が大切

ストリートピアノでは、止まらず最後まで弾ききることが何より大切です。観客は細かなミスよりも、音楽が途切れることのほうを強く感じます。私は「多少のミスは気にしない」と割り切って通しで弾くようにしました。すると、演奏後の拍手はノーミスのときと変わらず、むしろ堂々と弾いたときのほうが反応が良いことも多かったのです。

③ 人前での経験が「練習の質」を変える

一度でも人前で弾くと、「次はもっと落ち着いて」と自然に思えるようになります。それ以来、練習も「誰かに聴いてもらうつもり」で取り組むようになり、集中力が上がりました。これはブランクがあっても継続できる大きな力になります。


今では飛び込みで弾けるように

最初は震えていたのに、今は迷わず座れる

最初の挑戦では足も手も震えていましたが、経験を重ねるうちに少しずつ慣れてきました。今では駅や商業施設でピアノを見つけると、「せっかくだから一曲」と自然に座れるようになりました。

飛び込み演奏の魅力

飛び込みで弾くたびに、その場に居合わせた人たちとの偶然の出会いが生まれます。あるとき、ピアノのそばでじっと聴いてくれた小さな子どもがいました。演奏が終わると、その子は照れくさそうに近づき、「すごかった」と一言。通りすがりの人が拍手してくれたり、学生が口ずさんでくれたり。短い時間でも、音楽で人とつながれる喜びは格別です。

完璧よりも「楽しむこと」

観客はプロの完璧さを求めているわけではありません。むしろ、楽しそうに弾く姿に惹かれて足を止めます。完璧じゃなくても、自分らしく音楽を届けるほうが大切だと実感しました。


あなたの挑戦を待っている人へ

あなたの演奏は、たった1曲を仕上げるだけでも、十分に人の心に届きます。

**楽譜は「保険」**と考え、メロディと伴奏パターンを覚えること。 そして何より、**間違えても「止まらない勇気」**を持つこと。

私も最初は震える手でなんとか弾いただけでしたが、あの日の拍手が忘れられず、今も挑戦を続けています。YouTubeで憧れていた世界を、今度はあなた自身が弾く側として体験してみませんか?


※この記事は筆者の実体験に基づく記録です。施設のルールや撮影可否など、各会場の案内に従ってお楽しみください。

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