YouTubeでストリートピアノを見て「自分も弾いてみたい」と思ったものの、人前で演奏するのはたいへん勇気がいります。
特にブランクがある大人にとって、最大のハードルは「緊張」ではないでしょうか。
私自身も初めての挑戦では手が震え、頭が真っ白になり、上がりまくってしまいました。
それでも挑戦を重ねるうちに少しずつ慣れ、今では、以前よりずっと落ち着いて人前で弾けるようになったのです。
この記事では、ブランク何十年から再挑戦した私の体験をもとに、ストリートピアノで緊張を乗り越えるためのメンタル術を紹介します。
なぜ人前で緊張するのか
完璧を求めすぎるから
「間違えたらどうしよう」「失敗したら笑われるかも」。そう思うと緊張はどんどん強くなります。
でも観客はプロの演奏を求めているわけではなく、一生懸命弾く姿そのものに拍手を送っているのです。
慣れの不足
緊張は「未知の体験」によって強くなります。
だからこそ最初の一歩は誰でも震えるもの。
回数を重ねることで、「いつものこと」と脳が認識し、緊張は和らいでいきます。
私の体験談:初挑戦で上がりまくった日
初めて期間限定イベントで弾いたとき、私は楽譜を持って昔と練習中はほぼ暗譜までできていたはずの「タイム・トゥ・セイ・グッバイ」と「春よ、来い」に挑みました。
しかし椅子に座った瞬間、心臓はバクバク、手は震え、頭の中は真っ白。
練習では弾けていたのに、ステージに立つと「何もできなくなる」感覚を味わいました。
それでも必死に最後まで弾き切ると、思いがけず温かい拍手をもらえました。
その瞬間、「完璧じゃなくてもいいんだ」と気づき、次の挑戦につながりました。
緊張を和らげる実践法
① 深呼吸と姿勢を整える:気持ちを落ち着かせ、演奏を安定させる効果がある
演奏前に大きく息を吸って吐き、背筋を伸ばすだけで気持ちは落ち着きます。
姿勢を整えると音も安定し、観客から見ても堂々として見えます。
② 最初は簡単なフレーズから入る:成功体験を積み重ね、自信を持って曲全体を弾き始めるため
いきなり難しい部分から始めるとミスが増え、緊張も強まります。
簡単な前奏やコードを鳴らしてから曲に入ると、安心して演奏を始められます。
③ 間違えても止まらない:観客は細かなミスに気づかないことが多く、途中で止まることの方が印象に残ってしまうから
これは何度も強調したいポイントです。観客は細かい間違いには気づきません。
演奏を止めてしまうほうが印象に残ってしまうのです。最後まで通す勇気が大切です。
④ 少人数から始める
いきなり人通りの多い駅前ではなく、友人や家族の前など小さな場で弾くのも効果的。
「人に聴かれる」ことに慣れると、観客が増えても落ち着いて演奏できます。
⑤ 暗譜できる曲を持つ
私の場合、優里の『ベテルギウス』を練習しました。サビやメロディが繰り返される構成で、コード進行もシンプルだったので暗譜しやすかったです。
楽譜に頼らず弾ける曲があると、本番での安心感が格段に増します。
緊張を味方にする考え方
「緊張=成長の証」
緊張は「失敗のサイン」ではなく、「自分が挑戦している証拠」です。
大人になってからの緊張はむしろ貴重な体験で、心を動かす演奏につながります。
「観客は味方」
拍手してくれる人は、あなたの成功を心から願っています。
その場にいる人はみんな応援団だと思うと、気持ちが楽になります。
私が“飛び込み”で弾けるようになった理由
最初は震えるだけだった私も、挑戦を続けるうちに少しずつ慣れていきました。
今ではストリートピアノを見つけると迷わず座り、飛び込みで演奏できるようになりました。
もちろん今でも緊張はあります。でもそれを「楽しみなエネルギー」に変えられるようになったのです。
その経験から学んだのは、「緊張は消すものではなく、味方につけるもの」だということでした。
まとめ
ストリートピアノで緊張しないためには、準備と考え方がすべてです。
– 深呼吸と姿勢を整える
– 簡単なフレーズから始める
– 間違えても止まらない
– 少人数で慣れる
– 暗譜曲を持つ
この5つを実践するだけで、人前での演奏は驚くほど楽になります。
ブランクがあっても、緊張しても構いません。
大切なのは「楽しそうに弾く姿」を届けること。
ブランクがあっても、緊張しても構いません。あなたのその一歩は、必ず誰かの心を動かします。さあ、鍵盤に手を伸ばしてみてください。
※この記事は筆者の体験をもとに執筆しています。緊張の克服法は個人差がありますので、自分に合った方法を取り入れてみてください。
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